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論文

Development of a technique for high pressure neutron diffraction at 40 GPa with a Paris-Edinburgh press

服部 高典; 佐野 亜沙美; 町田 真一*; 阿部 淳*; 舟越 賢一*; 有馬 寛*; 岡崎 伸生*

High Pressure Research, 39(3), p.417 - 425, 2019/06

AA2019-0119.pdf:1.79MB

 被引用回数:23 パーセンタイル:81.85(Physics, Multidisciplinary)

パリエジンバラプレスを用いた40GPaでの高圧中性子回折実験の手法の開発をJ-PARCのPLANETビームラインにおいて行った。実験可能圧力限界を拡大するために、焼結ダイヤモンドアンビルの上部にある試料装填のためのくぼみの直径を4.0mmから1.0mmに順に小さくしていった。その結果、最大発生圧力は上昇し、最終的に40GPaに到達した。この技術を、回折に寄与する試料領域を制限できる光学系と組み合わせることによって、そのような高い圧力で、広いdレンジを用いた構造解析を行うのに十分な回折パターンを取得できるようになった。

論文

Pressure-induced Diels-Alder reactions in C$$_{6}$$H$$_{6}$$ - C$$_{6}$$F$$_{6}$$ cocrystal towards graphane structure

Wang, Y.*; Dong, X.*; Tang, X.*; Zheng, H.*; Li, K.*; Lin, X.*; Fang, L.*; Sun, G.*; Chen, X.*; Xie, L.*; et al.

Angewandte Chemie; International Edition, 58(5), p.1468 - 1473, 2019/01

 被引用回数:35 パーセンタイル:80.32(Chemistry, Multidisciplinary)

芳香族の圧力誘起重合反応(PIP)は、sp$$^{3}$$炭素骨格を構築するための新しい方法であり、ベンゼンとその誘導体を圧縮することによってダイヤモンド様構造を有するナノスレッドを合成した。ここで、ベンゼン-ヘキサフルオロベンゼン共結晶(CHCF)を圧縮することにより、PIP生成物中に層状構造を有するH-F置換グラフェンを同定した。その場中性子回折から決定された結晶構造およびガスクロマトグラフィー質量スペクトルによって同定された中間生成物に基づいて、20GPaでは、CHCFがベンゼンおよびヘキサフルオロベンゼンを交互に積み重ねた傾斜カラムを形成し、それらが[4+2]重合体に転化し、次いで、短距離秩序を持つ水素化フッ素化グラフェンに変化する。反応プロセスは[4+2]ディールス-アルダー, レトロディールス-アルダー、および1-1'カップリング反応を含み、前者はPIPの重要な反応である。われわれの研究は、CHCFの素反応を初めて確認した。これは、芳香族化合物のPIPについての新しい見方を提供する。

論文

超高圧中性子回折装置PLANETで何ができるか?

服部 高典; 佐野 亜沙美; 町田 真一*; 阿部 淳*; 舟越 賢一*; 岡崎 伸生*

日本結晶学会誌, 59(6), p.301 - 308, 2017/12

PLANETは、高圧実験専用の中性子ビームラインである。J-PARCの強力な中性子源と飛行時間型粉末中性子回折用に設計された高圧デバイスを組み合わせることにより、0-20GPaおよび77-2000Kの広い温度圧力範囲にわたって、結晶、液体および非晶質固体の精密な構造解析が可能になる。このビームラインは、地球物理学, 惑星科学, 物理学, 化学における様々な研究に有効である。本稿では、ビームラインを概説し、PLANETで得られた最新の結果を紹介する。

論文

Bulk moduli and equations of state of ice VII and ice VIII

Klotz, S.*; 小松 一生*; 鍵 裕之*; Kunc, K.*; 佐野 亜沙美; 町田 真一*; 服部 高典

Physical Review B, 95(17), p.174111_1 - 174111_7, 2017/05

AA2017-0082.pdf:0.79MB

 被引用回数:35 パーセンタイル:81.94(Materials Science, Multidisciplinary)

重水素化した氷VII相及びVIII相の圧縮挙動を、93-300K、2-13.7GPaの温度圧力領域にわたって、高圧中性子散乱によって調べた。その結果から、正確な体積弾性率B$${}_{0}$$,その圧力微分B'$${}_{0}$$及び常圧下での体積V$${}_{0}$$を含む状態方程式を決定した。このように決めた状態方程式は、過去のX線データと比べて氷VIIの安定領域のほほ全域を、また氷VIIIに関しては、約13GPaまでをカバーしている。両者の圧縮挙動に関して、低圧域では区別できないが、7GPa以上の圧力では氷VIIは予想以上に固くなることが分かった。これは、今回の圧力温度領域において過去の氷VIIIの研究[D.D. Klug et al., Physical Review B, 70, 144113 (2004)]で報告されている異常なフォノン硬化と関係しているかも知れない。

論文

超高圧中性子回折装置PLANETがいかにしてつくられたか?

服部 高典; 佐野 亜沙美; 有馬 寛*

波紋, 26(2), p.85 - 90, 2016/05

PLANETは世界初の高温高圧実験を主眼においた中性子粉末回折ビームラインである。このビームライン専用にデザインされた6軸プレスを用いることで、10GPa, 2000Kでのデータ測定が定常的にできるようになっている。本稿では、PLANETがどのようにしてつくられたのか紹介する。

論文

超高圧中性子回折装置PLANET(BL11)

服部 高典

波紋, 25(3), p.231 - 237, 2015/08

PLANETは高温高圧実験に特化された飛行時間型の中性子ビームラインである。種々の高圧装置を用いることで、0-20GPa, 77K-2000Kにわたる広い温度圧力範囲での中性子回折実験が可能である。きれいなデータを取得するために、ビームラインには入射スリットと受光スリットが装備してあり、高圧アセンブリからの寄生散乱が除去可能である。$$Delta$$d/d=0.6%の高い分解能、0.2-8.4${AA}$の広いデータ取得可能dレンジおよび高い寄生散乱除去性能により、高温高圧下での結晶および液体の高精度な構造決定が可能となっている。

論文

Crystal structure of magnesium dichloride decahydrate determined by X-ray and neutron diffraction under high pressure

小松 一生*; 篠崎 彩子*; 町田 真一*; 松林 拓人*; 渡邉 真央*; 鍵 裕之*; 佐野 亜沙美; 服部 高典

Acta Crystallographica Section B; Structural Science, Crystal Engineering and Materials (Internet), 71(1), p.74 - 80, 2015/02

 被引用回数:19 パーセンタイル:79.49(Chemistry, Multidisciplinary)

MgCl$$_{2}$$水和物(MgCl$$_{2}$$10H$$_{2}$$O)とその重水素化物の結晶構造を、放射光X線とパルス中性子回折により初めて決定した。低温下においてまずアモルファス相を生成し、そのアモルファス相から固体-固体相転移により新規MgCl$$_{2}$$水和物を結晶化させることで良質な粉末結晶を得ることに成功した。最近開発された自動指数付けプログラムとcharge-flipping法により、(MgCl$$_{2}$$10H$$_{2}$$O)の結晶構造はMg(H$$_{2}$$O)$$_{6}$$八面体がABCABC...と積層したものであることが明らかになった。他の類似MgCl$$_{2}$$水和物と同様に、Clイオンと水分子は八面体のMg$$^{2+}$$イオンとは結合していない。2.5GPaにおいて差フーリエ解析により求められた重水素の位置は、他のMgCl$$_{2}$$水和物とは異なり、2つの酸素と二股状に結合している。

論文

J-PARCにおけるパルス中性子ビームの利用と展望,3; 高圧の科学と表面・界面の構造解析

服部 高典; 阿久津 和宏*; 鈴木 淳市*

ぶんせき, 2015(2), p.58 - 64, 2015/02

J-PARCのMLFでは、現在、18本の中性子ビームラインに実験装置が設置され、世界最高強度のパルス中性子ビームを用いた物質科学、生命科学、材料科学、素粒子科学、原子核科学等の学術研究や産業利用が行われている。本稿では、超高圧中性子回折装置「PLANET」および試料垂直型偏極中性子反射率計「写楽」の特徴に触れながら高圧の科学と表面・界面の構造解析について説明する。

論文

Six-axis multi-anvil press for high-pressure, high-temperature neutron diffraction experiments

佐野 亜沙美; 服部 高典; 有馬 寛*; 山田 明寛*; 田幡 諭史*; 近藤 真弘*; 中村 昭浩*; 鍵 裕之*; 八木 健彦*

Review of Scientific Instruments, 85(11), p.113905_1 - 113905_8, 2014/11

 被引用回数:43 パーセンタイル:84.12(Instruments & Instrumentation)

飛行時間法による中性子高温高圧実験のための6軸型マルチアンビルプレス"圧姫"を開発した。プレスは6つの独立した油圧ラムにより中心の立方体空間に荷重をかける。MA6-6セルを用いた試験では9.3GPa, 2000Kまでの温度圧力発生を確認し、MA6-8を用いた試験では16GPa, 1273Kの温度圧力発生を確認した。6軸プレスはガイドブロックをもたないため、試料まわりに空間が確保できることが特徴である。このため入射スリットやラジアルコリメーター、中性子カメラといった周辺機器を試料の近くに置くことが可能となった。6軸プレスとコリメーター機器の組み合わせにより、ヒーターや圧力媒体からの寄生散乱を取り除くことができる。試料からの回折パターンのみを取得することができ、高温高圧下における結晶や液体の構造解析に有効である。

論文

Phase transitions and hydrogen bonding in deuterated calcium hydroxide; High-pressure and high-temperature neutron diffraction measurements

飯塚 理子*; 小松 一生*; 鍵 裕之*; 永井 隆哉*; 佐野 亜沙美; 服部 高典; 後藤 弘匡*; 八木 健彦*

Journal of Solid State Chemistry, 218, p.95 - 102, 2014/10

 被引用回数:7 パーセンタイル:33.69(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

重水素化したカルシウム水酸化物(Ca(OD)$$_{2}$$)の高圧その場中性子散乱実験を、J-PARCのパルス中性子を用い、パリ-エジンバラプレスとマルチアンビルプレスを用いて行った。常圧には回収できない、高圧常温相の水素位置を含めた原子位置を初めて求めた。高圧下において水素結合が曲がっていることが明らかになり、これはラマン分光の結果と調和的である。高温高圧相に関しては、先行研究の常圧下に回収して求められた構造と一致した。これらの観測結果から、高圧下における相転移はCaO多面体で構成される層のスライドと、Ca原子の変位、Ca-O再構成と水素結合の配向の変化によりおこることが明らかとなった。

論文

Some laboratory simulations on phenomena in the ionosphere and the interplanetary space

河島 信樹

Proceedings 6th Intern.Symp. on Space Tech. and Sci., p.719 - 728, 1966/00

抄録なし

口頭

J-PARC超高圧中性子回折装置PLANETを用いたSiO$$_{2}$$ガラス研究

服部 高典; Yagafarov, O.*; 片山 芳則; 千葉 文野*; 佐野 亜沙美; 稲村 泰弘; 大友 季哉*; 松崎 祐樹*; 下條 冬樹*

no journal, , 

PLANETはJ-PARC MLFに建設された高圧専用の中性子粉末回折装置である。その最大の特徴は、6軸型のキュービック・アンビルプレス「圧姫」を用いて高温高圧下(10GPa, 2000K)での構造解析をできる点にある。2013年度より運用をはじめ、現在一般ユーザーに開放されている。PLANETは、結晶のみならず液体の高圧下での構造変化を調べられるように、高圧セル等の試料周りの散乱を取り除く工夫がなされている。2013年度までに、SiO$$_{2}$$ガラスの約10GPaまでの良質なデータの取得に成功した。今回それらのデータをKENSのHIT及びJ-PARC BL21で開発されたS(Q)導出プログラム(nvaSq.py及びhitsq.py)を用いて解析を行った。高圧データへの適用の前に、高圧セルのS(Q)への影響を調べるために、高圧セル内にいれた常圧下の試料を解析し、既存のS(Q)と一致することを確認した。その後、高圧下で測定されたデータへの適用を行い、約10GPaまでのS(Q)を得た。その結果、約10GPaまでは、(1)中距離構造を変化させることにより高密度化する、(2)この際配位数の上昇は伴わないことが確認された。このことは、非結晶物質の構造を高精度に調べるツールができたことを示す。当日は、高温高圧下での構造変化に関して議論する予定である。

口頭

In-situ observation of pressure-induced symmetrization of hydrogen bond in $$delta$$-AlOOH and HD isotope effect

佐野 亜沙美; 服部 高典

no journal, , 

鉱物中の水素結合に圧力を加えると、周辺の環境により様々な応答を示す。これら高圧下での変化は常圧に回収可能であり、高圧下におけるその場中性子回折実験が欠かせない。$$delta$$-AlOOHは歪んだルチル構造の含水鉱物であり、近年報告された下部マントルで安定な含水鉱物phase Hの端成分である。発表者の先行研究により、X線回折実験では圧縮挙動が高圧下で急激に変化すること、またその圧力にはDH同位体効果があり重水素で高圧側にシフトすることが報告されていた。今回は、この変化が水素結合の圧力応答とどう関連しているのかを調べるために、高圧下中性子回折実験を行った。実験はJ-PARC MLF内の超高圧中性子回折装置PLANETで、パリ-エジンバラプレスを用いて行った。重水素下した$$delta$$-AlOOHDでは、高圧下においてP21nmからPnnmへの相転移が確認され、その圧力は12.1GPaと、圧縮挙動が変化する圧力とよい一致を示した。低圧側では、圧縮に伴い水素結合を含む二つの酸素間距離は急激に縮むが、相転移後はほぼ一定の値をとることが明らかとなった。これは水素結合の対称化が、鉱物の圧縮挙動に多大なる影響を及ぼすことを示している。

口頭

High-temperature neutron diffraction experiment above 15 GPa using MA6-8

佐野 亜沙美; 服部 高典; 舟越 賢一*; 阿部 淳*; 町田 真一*

no journal, , 

中性子回折実験は高圧下における構造解析において、軽元素の位置など、X線にはない重要な情報を与えてくれる重要なツールである。しかし10GPaを超えた圧力での高温実験は、中性子実験に充分な試料サイズの確保と、高温発生に必要な断熱の確保という相反する要請のためにこれまで成功していなかった。この問題を解決するために、今回、8つの2段目アンビルにより試料を加圧する6-8式加圧を中性子回折実験に初めて適用した。実験はJ-PARC MLF内のPLANETに導入されたマルチアンビルプレスを用いて行った。NaClを内部標準物質として用いた試験では、16GPaの圧力発生を確認した。また珪灰石を出発物質として用いた実験では、16GPaで1100$$^{circ}$$Cでの3時間の加熱後、CaSiO$$_{3}$$ペロブスカイトの合成を確認した。本結果はMA6-8の高温高圧中性子回折実験における有用性を示したものであるといえる。

口頭

超高圧中性子回折装置の建設と高温高圧下中性子回折実験の実現

服部 高典; 佐野 亜沙美; 有馬 寛*

no journal, , 

超高圧中性子回折装置PLANETは、J-PARC物質・生命科学実験施設のBL11に建設された世界初の高温高圧実験専用の中性子分光器である。地球深部の鉱物中の水、水酸基が地球の物性に及ぼす影響を調べるために建設された。高温高圧発生に優れたマルチアンビル型高圧発生装置「圧姫」を擁し、約16万気圧1000$$^{circ}$$C下の中性子回折実験が行えるようになっている。その最大の特徴は、上記の極端条件下での中性子回折実験が行えることに加え、高圧実験ではとかく不可避とみなされがちな高圧試料セルからのBragg Peakの混入を完全に防ぎ、高温高圧下でも大変きれいな回折パターンを得ることができる点である。このような特徴から高温高圧下でも、正確な結晶構造解析や、非晶質・液体の構造解析ができるようになっている。本発表では、装置の建設の歴史(失敗談)とともに、確認された装置性能、最近得られた成果、将来の発展に関して発表する。

口頭

高温高圧下の物質中の水素を見るツール「超高圧中性子回折装置PLANET」

服部 高典

no journal, , 

PLANETは、東海村の大強度陽子加速器施設J-PARCの物質・生命科学実験施設に建設された高圧実験に特化した中性子粉末回折ビームラインである。その最大の特徴は、パルス中性子実験専用に設計された大型プレス「圧姫」を用い、高温高圧下(約10万気圧2000K)の結晶、液体、ガラスの構造解析ができることである。また、様々なタイプのプレスを使い分けることで、低温$$sim$$高温(77K$$sim$$2000K)、の広い温度範囲での高圧実験が行えるようになっている。これらのユニークな特徴は、地球科学や物質科学をはじめとする様々な分野の研究に用いられている。詳細は、当日紹介する。

口頭

Recent developments of high-pressure neutron experiments in J-PARC

服部 高典; 佐野 亜沙美; 町田 真一*; 有馬 寛*; 阿部 淳*; 舟越 賢一*; 中村 充孝; 飯田 一樹*; 河村 聖子

no journal, , 

原子力機構がJ-PARCに設置し運用中の高圧専用共用ビームラインを紹介する発表である。共用推進や共用における原子力機構の取り組みを示すという点で、このような国際会議での発表は意義深い。

口頭

J-PARC超高圧中性子回折装置PLANETの現状

服部 高典; 佐野 亜沙美; 町田 真一*; 阿部 淳*; 舟越 賢一*; 有馬 寛*

no journal, , 

J-PARCは2008年の稼働から10年、また超高圧中性子回折装置PLANETは一般利用から5年を迎えた。2013年のビームラインの完成以降、まだ見ぬ高圧中性子の地平を切り開くべく、装置・技術の開発を続けてきた。本講演では、最近の進展と現在の状況を紹介する。

口頭

J-PARC超高圧中性子回折装置PLANETの最近の進展と現状

服部 高典; 佐野 亜沙美; 町田 真一*; 阿部 淳*; 舟越 賢一*; 有馬 寛*

no journal, , 

日本初となる高圧専用ビームラインPLANETは、運用開始から5年を迎えた。本講演では、その後の進展を紹介する。測定可能PT領域の拡大:PLANETでは、広い温度圧力範囲で実験できるようになっている。6軸プレスを用いた実験では、焼嵌めによるアンビル強度の増大および黒鉛ヒーターのTiC+Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ヒーターへの代替により、14GPa, 1800Kでの実験が可能となった。パリエジンバラプレス(PEプレス)を用いた実験では、アンビル先端を2.5mmまで小さくすることにより、約30GPaでの実験ができるようになった。測定データの品質向上:PEプレス使用時に、加圧によるピークブロードニングを防ぐために試料は液体圧媒体とともに加圧される。しかし、10GPa以上の圧力では、それらが固化し、ブロードニングを避けられなかった。これを解決するため、100$$^{circ}$$Cまで加熱できるシステムを製作し、固化圧を20GPaまで拡大し、約20GPaまでの範囲でシャープな回折パターンを得られるようになった。新しい測定手法の確立:高温高圧下の巨視的情報を得るため、中性子カメラを用いたラジオグラフィーを試みた。小型の中性子カメラ(Minipix)を用いることで、試料近傍にカメラを設置することができ、高分解能(約200ミクロン)の画像が得られるようになった。

口頭

BL11「PLANET」の現状と利用成果

服部 高典

no journal, , 

超高圧中性子回折装置PLANETは、J-PARCのMLFに建設された高圧実験専用の粉末回折ビームラインである。その最大の特徴は、一軸あたり500トンの加圧能力を持つ6軸型マルチアンビルプレス(圧姫)を用い、高圧高温下(10万気圧、2000K)における物質の状態を中性子回折と中性子イメージングによりその場観察できる点である。また、見込み幅1.5mmないし3.0mmのラジアルコリメーターを装備しており、試料周りの物質(ヒーターや圧力媒体)のシグナルの混入のないクリーンな回折パターンが得られるようになっている。そのため、高圧下でも精度の高い結晶や、液体・非晶質の解析が可能となっている。また、圧姫を小型プレスと交換することで低温も含めた広い圧力領域での高圧実験が可能となっている。本講演では、PLANETで得られた最近の成果を紹介する。

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